臼井霊気の真の目的
霊気を臼井家だけの繁栄に使うのではなく、広く世の為に尽くしたい。
——創始者・臼井甕男(うすい・みかお)氏の言葉です。
授かったいのちの光を、
だれにでもひらかれた手当てとして分かち合うこと。
ひとりひとりが本来の自分へ、
静かに還っていけるように。
それが、臼井霊気のやさしい願いです。
臼井氏の略歴
臼井氏は、慶応元年(1865)8月15日、岐阜県山県郡谷合村(現・山県市美山)に誕生。
ご祖先は千葉氏の系譜と伝えられます[出典2]。
会社員、公務員、実業家、新聞記者、政治家秘書、刑務所教戒師——。
多様な仕事の歩みを重ね、禅に親しみながら、
「人生の究極=安心立命」を静かに求めていかれました[出典1]。
安心立命——それは、天に身をゆだね、
どんな時も心が大きく揺れない安らぎの境地、と説明されます[出典1]。
「安心」は心配がないこと。
「立命」は天から授かった務めをていねいに生きること。
生死や利害にのみこまれず、
いま出来ることを淡々と重ねる生き方、とも記されます[出典1]。
鞍馬山の断食と「宇宙即我」
1922年春。京都・鞍馬山にて断食修行。
「大気に触れて不可思議に霊感し、治病の霊能を得た」——
そう述懐されたと伝わります(学会系資料の要旨)[出典4]。
鞍馬寺本殿前、幾何学模様の石床「金剛床」。
象徴的な場所として知られるその場で[出典3]、
臼井氏に深い転機が訪れた、と伝承は語ります[出典4]。
修行三週間目の深夜(21日目)、からだ全体を一条の光が走り抜けたような瞬間が訪れたそうです。
臼井氏はこのときの衝撃を、稲妻にたとえられました。これは、外から落ちる雷ではなく、内側でひらめく光——深く静かな気づきを伝えるためのやさしい比喩です。
やがて夜明け、呼吸は静まり、心身は澄みわたり、
胸の鼓動と大いなる宇宙の呼吸が同じ調べで重なる——
そうとしか言い表せないその体感が、しばらく続いたそうです[出典4]。
臼井氏は、その体験を
「宇宙即我・我即宇宙」と表現されました[出典4]。
直訳:宇宙こそ我であり、我こそ宇宙である。
趣旨:私(小宇宙/心とからだ)のリズムが、宇宙(大宇宙)のリズムとぴたりと重なっていると実感する境地。分ける境界が薄れ、「つながっている」と深く腑に落ちる体験を指します。
比喩:波と海、息と大気、灯とひろがる光。波は海から離れられないのと同じように、私も宇宙から離れていない、という喩えです。
下山の折——。
つまずいて痛めた足指に手を当てると楽になり、
山麓の食堂の孫娘の頬(虫歯痛)にもそっと手を当てると、
痛みが和らいだ——そんな手当ての伝承も残っています[出典4]。
霊気の手当てのシンプルさ
「霊気に、むずかしい理屈はいらない。自分の最も近いところ(宇宙)に真理はある。人がバランスを崩した時は、大宇宙の靈氣を、ただ手を当てて流せば良い」——臼井氏
人は小宇宙。
からだとこころの奥には、
大いなる宇宙とおなじリズムが、
静かに息づいています。
本来の健やかさへ帰る道は、
そのリズムと、やわらかく響き合うこと。
その架け橋となるのが霊気——
学会系資料でも、そう示されています[出典4]。
むずかしい理屈は、そっと脇に置きましょう。
真理は、いちばん身近な場所、
すなわち「自分」という小さな宇宙に宿っています。
調子をくずしたときは、
まずは静かに手をそえ、
大宇宙の靈氣が、
澄んだ流れのようにからだへ、こころへと注ぐのをゆだねる。
それだけで、ほどけていくものがある——
そんなやさしい入口が語られています[出典4][出典7]。
霊受(アチューメント)と普及の志
だれにでもできる、あたたかな手当てを入り口に。
その人の歩幅で「安心立命」へと続く小道を、そっと手渡すために——
霊受(アチューメント)は、臼井氏によって静かに整えられました[出典4]。
大正11年(1922)、青山原宿に一灯がともり、治療と指導が始まります。
翌・大正12年(1923)の関東大震災には、多くのいのちに寄り添い、救済に尽くされました。
その後、場を中野へと移し、
大正15年(1926)3月9日、広島県福山市にて静かに生涯を閉じられます——この歩みは、顕彰碑(功徳碑)の刻文に記されています[出典2]。
「臼井家の繁栄だけに霊気を秘さず、ひろく世の中のために」。
その志は、いまも受け継ぐ者の胸に宿り、
夜道を照らす小さな灯のように、静かに息づいています。
招福の秘法(霊気の五戒/五原則)
五戒(原文・読み下し・やさしい意訳)—『臼井霊氣療法必携』準拠
『臼井霊氣療法必携(Hikkei)』臼井霊氣療法学会系の原資料(影印・復刻系)[出典4]。
【原文】
招福の秘法
萬病霊薬
今日丈けは 怒るな 心配すな 感謝して 業をはげめ 人に親切に
朝夕合掌して心に念じ 口に唱へよ
心身改善 臼井靈氣療法
肇祖 臼井甕男
【読み下し(仮名)】
しょうふくのひほう
まんびょうれいやく
きょうだけは おこるな しんぱいすな かんしゃして ぎょうをはげめ ひとにしんせつに
あさゆう がっしょうして こころにねんじ くちにとなえよ
しんしんかいぜん うすいれいきりょうほう
ちょうそ うすいみかお
【やさしい意訳】
幸いを招く秘訣。あらゆる病に効く妙薬。
今日だけは、怒りを手放し、心配にとらわれず、感謝を思い出し、やるべき務めに励み、人に親切に。
朝と夕に合掌し、静かに胸で念じ、
声に出して唱えましょう。
心と体を整える臼井霊氣療法。肇祖(はじまりの人)・臼井甕男。
【注記】
表記差があります(例:「今日丈けは/今日だけは」「業をはげめ/業を励め」「靈氣/霊気」など)。本項は影印系の通行表記に合わせています。
三点併記が親切な気がします。
「本当の自分を生きる」現代語での要約
臼井霊気のめざすところ、歩み方、たどり着く景色をならべると、
やさしく言えば——“本当の自分を生きる”。
そんな言葉に静かにおさまります。
目的:心身改善と安心立命
からだとこころを整え、自他のしあわせをそっと増やすこと(『霊気療法必携』Q&Aの要旨)。
顕彰碑にも、心の修養のたいせつさが刻まれています[出典2][出典4]。
それは「本来の自分の調子に戻る」感覚と美しく響き合います[出典1]。
方法:五戒と日々の修養(手当て+心法)
朝と夕、静かに念じて唱える——その小さな積み重ね。
そして「まず手を当てる」という、だれにでも開かれた入口[出典4][出典5][出典7]。
小さな自我のクセをやさしく鎮め、内に宿る徳を前へと招き出します。
到達点:一体性(宇宙即我/我即宇宙)の体験
夜空の鼓動と胸の鼓動が重なるように、宇宙と自己がひとつであると知る。
国際的な解説でも、「大宇宙の法」と「小宇宙(心)」の統一が鍵と示されます[出典6][出典4]。
広やかな自己を拠点に、凪のような心で生きる。
短くいえば——「本当の自分を生きる」。
一文まとめ
臼井霊気は、五戒と日々の修養を通じて心身をととのえ、
やがて「安心立命」へといたる、静かでやさしい道です。
鞍馬山の一体感の体験と重ねてみれば、
現代語では「本当の自分を生きる」ための穏やかな修養——
そう言えそうです[出典1][出典2][出典4][出典5][出典6]。
心の整え方を、もっとやさしく
臼井氏は語ります——
「人は心が変わらなければ、ほんとうの元氣にはなりにくい」[出典4]。
その気づきは、日々の小さな選択にあらわれます。
たとえば、正義の味方が好きなのに「悪の秘密結社」で働いていては、気分爽快とはいきませんよね。
もし大切な価値に背を向けて働きつづければ、
胸の空は晴れにくいのかもしれません。
手当てと五戒をいとおしみ、
「本当の自分」で生きる一歩を、今日の自分に許してあげましょう[出典4][出典5]。
本当の自分に近づくほど、
選択は軽やかに、迷いはほどけ、
人生はのびやかに香り立つ——
そんな実感へ、そっとつながっていきます。
クイーンズティーの視点
レイキの学びは、外から何かを“足す”ことではなく、
もともと在る調和へ、そっと帰っていく旅だと感じています。
理屈は最小限に。まず手を当て、
日々つづけられるかたちで、静かな整いを重ねていく。
宇宙との一体感に少しずつ重なるたび、
余分なこわばりがほどけ、
素の自分がやさしく姿をあらわします。
本当の自分に近づくほど、選択は軽く、
人生は自分らしく花ひらく——私たちはそう信じています。
臼井霊気療法のQ&A
臼井霊気療法の詳しいQ&Aは、大正時代の質疑応答にまとめています。
詳しくは、大正時代の質疑応答もご覧ください
まとめ
目的:だれにでも開かれた手当てを入口に、安心立命という静かな豊かさへ。
方法:五戒と修養で、宇宙と自己の“響き合い”を整える。現代語で短く言えば、「本当の自分を生きる」ためのやさしい修養。
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これからレイキを学ぶ方から、よくいただくご質問 💬
レイキ初心者の方から、よくいただくご質問 💬
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よくあるご質問
- Q: 臼井霊気の「真の目的」は何ですか?
- A: だれにでもひらかれた手当てを入口に、日々の修養で心身を整え、やがて「安心立命」へと歩むことです。短く言えば、「本当の自分を生きる」ためのやさしい修養です[出典1][出典2][出典4][出典5][出典6][出典7]。
- Q: 「安心立命」とはどういう意味ですか?
- A: 天に身をゆだね、どんな時も心が大きく揺れない安らぎの境地を指します。「安心」は心配がないこと、「立命」は天から授かった務めをていねいに生きること。生死や利害にのみこまれず、いま出来ることを淡々と重ねる生き方、とも記されます[出典1]。
- Q: 鞍馬山で何が起きたと伝えられていますか?
- A: 1922年春、京都・鞍馬山での断食修行。修行三週間目の深夜(21日目)、からだ全体を一条の光が走り抜けたような瞬間が訪れたそうです。臼井氏はこのときの衝撃を稲妻にたとえられました——外から落ちる雷ではなく、内側でひらめく光。やがて夜明け、呼吸は静まり、心身は澄みわたり、胸の鼓動と大いなる宇宙の呼吸が同じ調べで重なる体感がしばらく続いたそうです[出典3][出典4]。
- Q: 霊気の手当ては、なぜシンプルと言えるのですか?
- A: 人は小宇宙。調子をくずしたときは、まず静かに手をそえ、大宇宙の靈氣が澄んだ流れのようにからだへ、こころへと注ぐのをゆだねる——むずかしい理屈は脇に置き、「まず手を当てる」という実践を大切にする考えです[出典4][出典7]。
- Q: 霊受(アチューメント)は何のためにありますか?
- A: だれにでもできる手当てを入り口に、その人の歩幅で「安心立命」へ続く小道を手渡すための方法として整えられました。大正11年(1922)に青山原宿で治療・指導を開始、翌年の関東大震災では救済に尽力しています[出典2][出典4]。
- Q: 五戒(五原則)はどう実践しますか?
- A: 「今日だけは/怒るな/心配すな/感謝して/業を励め/人に親切に」。毎朝夕に合掌し、静かに胸で念じ、声に出して唱える実践として伝わります[出典4][出典5]。
- Q: 「宇宙即我・我即宇宙」とは、本文ではどう説明していますか?
- A: 直訳は「宇宙こそ我であり、我こそ宇宙である」。趣旨は、私(小宇宙/心とからだ)のリズムが、宇宙(大宇宙)のリズムとぴたりと重なっていると実感する境地。波と海、息と大気、灯とひろがる光——離れられない一体性の喩えです[出典4]。
- Q: 心の整え方の具体例はありますか?
- A: 日々の小さな選択に表れます。たとえば、正義の味方が好きなのに「悪の秘密結社」で働いていては、気分爽快とはいきませんよね。もし大切な価値に背を向けて働きつづければ、胸の空は晴れにくいのかもしれません。手当てと五戒をいとおしみ、「本当の自分」で生きる一歩を、今日の自分に許してあげましょう[出典4][出典5]。
参考・出典
[出典1] 禅籍『景徳伝燈録』の概説(安心立命の語義背景)。※諸版本あり。
・景徳伝燈録研究会 編『景徳伝燈録 五』禅文化研究所, 2013. ISBN 978-4-88182-270-8。
・《景徳伝灯録》中華書局, 2022. ISBN 978-7-101-15742-0。
[出典2] 史料:東京・西方寺「臼井霊気療法碑(功徳碑)」刻文(翻訳・紹介)。
・Reiki.org “The Usui Memorial”
[出典3] 寺社・場所解説:鞍馬寺 本殿金堂前石床「金剛床」。
・鞍馬寺 公式サイト
[出典4] 学会系原資料:『臼井霊気療法必携』『霊気療法のしおり』(Usui Reiki Ryōhō Gakkai)。※学会配布物につきURLなし。
・参照用:Frank Arjava Petter, The Original Reiki Handbook of Dr. Mikao Usui, Lotus Press, 2002. ISBN 978-0914955573。
[出典5] 五戒(五原則)テキスト:原文・読み・実践解説(前文「招福の秘法」含む)。
・Reiki.org “Learn the Usui Principles in Japanese”
[出典6] 現代的整理・解説:International House of Reiki(五要素・安心立命・大宇宙と小宇宙)。
・International House of Reiki “Five Elements of Reiki”
[出典7] 『Reiki Ryōhō Hikkei(必携)』Q&A 英訳抜粋。
・Reiki.org “Usui Sensei’s Original Reiki Handbook(Hikkei Q&A)”
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